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第1回 「いま、「読む」という行為について考える」

2016年度第1回ポスターサムネイル

 
■ 日  時 : 4月23日(土)13:00~14:30(開場12:30)
■ 場  所 : 千代田キャンパス 図書館棟4階 ラーニングコモンズ内
■ タイトル : 「いま、「読む」という行為について考える」
■ 講  師 : 大妻女子大学 前納弘武名誉教授
■ 対  象 : 本学学生・卒業生・保護者・教職員、千代田区在住の方
■ 参加方法 : 入場無料
本学学生・教職員・卒業生は当日直接ラーニングコモンズに
おいでください。
千代田区在住の方は、事前に電話で参加登録をお願いいたします。
電話 03-5275-6013(千代田校図書館)


<講師からのメッセージ>

「読む」という行為は、情報受容の基本的な形の一つである。他に、「聞く」「見る」「触る」等々も、人間の五感に根差した情報受容に関わる行為であるが、その中でも、「読む」という行為は最も中心的なポジションを占めると言ってよい。その「読む」という行為が、ネット社会の到来とともに、活字よりもデジタル文字を「読む」方が優勢になりつつある。いま、「読む」という行為をめぐってどのようなことについて考えるべきなのであろうか。


2016年度第1回ラーニングコモンズ・イベント 「いま、「読む」という行為について考える」は、終了しました。
ご参加ありがとうございました。
 
.:*★イベントレポート★*:.

前納先生

4月23日(土)、「いま、「読む」という行為について考える」と題して、2016年度第1回ラーニングコモンズ・イベント(LCE)が千代田キャンパスの図書館で開催されました。講師は、4月1日付で「大妻女子大学名誉教授」の称号を授与された前納弘武先生(専門:社会学、情報学基礎、人文社会情報学)です。

今日はデジタル文字を「読む」行為による文明史的転換期にあるという問題提起から講演は始まりました。
そして、現代ネット社会では、「現前している他者」と同様の作用をもたらし、さらには「遠隔の存在でありつつ、同時に自己の領域の内部へと侵入する(ような)他者」として、「第三の他者」が出現した。送られたメールにすぐ返信しないとならないといった自己性と他者性の混乱が生じていると指摘しました。
最後にデジタル文字を「読む」行為には「思考の変質」、「自我形成のメカニズムの変質」、「言葉の三位一体性の喪失」、「文字のもつ文化的特徴の弱体化」の問題が内在する一方で、「『読む』対象の拡大」、「ネットの中で生成されたものを『読む』ことができる」、「従来は人間が読んでいたものを機械が『読む』ようになる」など、情報工学の視点では「読む」行為の変容を肯定的にとらえることができるとまとめました。


  イベント中の様子  関連資料