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第4回 「天上の恋物語-万葉集七夕歌の世界-」

2014年度第4回 ポスターサムネイル

 
■ 日  時 : 7月15日(火)午後4時20分~5時50分
■ 場  所 : 千代田校本館4階ラーニング コモンズ内
■ タイトル : 「天上の恋物語-万葉集七夕歌の世界-」
■ 講  師 : 大妻女子大学文学部日本文学科
        倉住薫 専任講師
■ 対  象 : 本学学生・卒業生・教職員、千代田区在住の方
■ 参加方法 : 入場無料
本学学生・教職員・卒業生は当日直接ラーニング コモンズに
おいでください。
千代田区在住の方は、事前に電話で参加登録をお願いいたします。
電話 03-5275-6013(千代田校本館) 


<講師からのメッセージ>

現在でもポピュラーな季節行事の「七夕」は、今から1300年も前の万葉時代にも行われていました。でも、私たちの知っている「七夕」と、万葉時代の「七夕」は、なんだか違うのです。当時の人々は、どんな「七夕」を楽しんだのでしょうか?万葉集の「七夕」に触れて、今年はちょっと違った「七夕」を味わってみませんか。このイベントは7月15日開催。だけど、万葉人が体験していた「七夕」は、まだ終わっていないのですから。
 


2014年度第4回ラーニング コモンズ・イベント「天上の恋物語-万葉集七夕歌の世界-」は、終了しました。
ご参加ありがとうございました。

.:*★イベントレポート★*:.

倉住先生  イベント中の様子  

文学部日本文学科の倉住薫 専任講師が7月15日、大妻女子大学図書館千代田校本館で、本年度第4回ラーニングコモンズ・イベント(LCE)として講演「天上の恋物語-万葉集七夕歌の世界-」を開きました。
倉住先生は万葉集や古事記など上代文学を専門とし、2011年に『柿本人麻呂 ことばとこころの探求』(笠間書院)を出版。最近では、新海誠監督のアニメーション映画「言の葉の庭」(2013年公開)と、その小説版『小説 言の葉の庭』(2014年、KADOKAWA)の万葉集を監修されています。講演では、今から1300年前の万葉時代の人々が体験した「七夕」についてお話をしていただきました。

本学所蔵関連資料

先生は、日本における七夕伝説の受容から説き起こし、「万葉時代の日本には、朝廷での『七夕の宴』や棚機の女(たなばたつめ)が織物をしながら神を川辺で待つ季節行事がありました。これらの素地に、織女と牽牛との悲恋物語である中国の伝説が受容されて、日本の七夕になったのです」と説明しました。
続いて『万葉集』の「七夕歌(しちせきか)」を取り上げ、天上の恋を地上の人が想像して詠んだ歌や、彦星になりかわった歌を紹介。さらに、「『万葉集』と同じ頃に成立した漢詩集『懐風藻』では、中国風に織女が仙車(せんしゃ)に乗って鵲(かささぎ)の橋を渡り牽牛に逢いに行くと詠まれています。これは『懐風藻』は中国から受容した漢詩で表現しているためです。これに対し、『万葉集』では牽牛が舟に乗って織女を訪ねると詠まれており、当時の『妻問婚』の影響だと言えます」と解説されました。
先生の熱のこもった講演に参加者は万葉の世界に引き込まれ、講演終了の際は参加者から大きな拍手が沸き起こりました。